2008年2月29日金曜日

world -202- 04


ついに設置完了!

と言いたいところですが、一人での最終調整が思うように運ばず
大方完了!

です。満身創痍、これから銭湯に浸かります。

今回も鑑賞される方はオブジェを体感的に観ることができます。



ここにあるものは触覚が全てに呼応します。
それは海の上を歩くことに似ています。
空を歩くことに似ています。


もっとすべてのものとつながっていく形が見えてきました。


さぁ〜楽しい芸術の時間です。



皆様、是非足をお運びください。

2008年2月28日木曜日

world -202- 03


昨日今日と大勢の友人知人これからの友人に力をいただいた!


昨日は一日笑いと下ネタの絶えない作業場となった。
わっはっはっはっは!楽しかった!


今日は誘った人不在で初対面の方々と作業を始めた。わはっ
しかし、みんな洞察力と包括的なものへの理解が早くてびっくりだった。
誘った方も登場し、さらに彼女はおいらに縁も縁もない後輩たちを大勢連れてきてくれた。
感謝!


あっという間に作業をこなしていき、今日全ての設置を終えた。


設置を8割終えて、あとは各部を固定していくだけである。

こうなることは予想していた。
それは知っていた。


しかしこうなるとは予想だにしなかった。
これは知らなかったことだ

2008年2月27日水曜日

world -202- 02


今日から本格的に設置作業を開始した。

今回は一昨年にやっていた鉄線で作られた15Mの人体像がスペースにあわせて再構成される。

これまでやり尽くした作品なだけに、また二点した後の急遽の代案でもあったためモチベーションは実のところ低かった。

目的、展望、渇望するものがない状況での制作は徒労以外のなにものでもない。

もちろん、今回の設置場所は希望の一つの場所であったし、その空間での展示に美意識を感じた。
しかし、今日その設置作業の中で思わぬ場感と接触する。



この空間が作品を引き立たせる。



これは私の作品には今まであり得なかった状況である。
作品はあくまで景、もしくはそれに関するものへのオマージュであったはずだった。
それは、今作が生まれたギャラリーCAVEでの展覧会でももちろんそうであった。
しかし、今回は背景ではなくビジュアル(表象)に景が生まれる。


楽しくなってきた!


今日は浜松の元バーテンダーの友人と遠方はるばる山梨のバーテンダーの友人が
設置を手伝ってくれた。

本当にありがとう!



さぁ〜て明日も楽しい芸術の時間だ!

2008年2月26日火曜日

world -202-


さぁ〜もう次の展示だ!

名古屋の個展から片付けを終え、そのまま浜松の搬入にはいる。

三日間名古屋、浜松、静岡を行き来し

一昨日から設営を開始しました。


今回は久々の鉄線仕事を
プランが二転三転し、プロジェクト的な面白さはなくなってしまった展示だが
これからの進展を考えるに見つめ直す良い機会だ。




大学時代の仲間たちが丁度その日に集まって
作品の骨組みを建てながら、昔を懐かしむ

あの頃から、みんなをひぃひぃ言わせていたようで
回想とともに素晴らしい時間の厚みを感じる。


一体なにがおこるだろう

願わくば、全て予想通りいかなければいい!
すべてオイラの思惑を壊してくれればいい!


しばらくはギャラリーCAVEに滞在です。
先日の個展で卓越したパフォーマンスを披露してくれた羊羹と
またも一緒。
とても刺激的な事がこの度の醍醐味です。

さぁ〜楽しい芸術の時間よ
おいらを飽きさせないでくれ!

2008年2月20日水曜日

world -dive to the sunset- 05


最終日は『奥中章人作品立食会』と『world羊羹問答 -dive to the yokan-』を終えて
名古屋での個展は幕をとした。


作品の立食会では、オレンジ色のぷるぷるした空間で
オレンジ色のぷるぷるしたものを食した。

前菜に「トマトコンソメゼリー」
主菜に「黒糖ういろう」
そして、デザートに「オレンジゼリー」を用意した。

はてさて、お味は??

情報のない食べ物のお味は皆さん最初なかなか何の味か気づかない様子。
視覚から得る情報がないので、特に味とものとを引き離す。
味覚がより研ぎすまされるのだろうか?
印象としては、そうではなく
視覚で補われていたものが失われ、味覚が混乱中っといった感じだった。

そして、その中で新たな経験が積まれたはずだ。
視覚で得る情報と、味覚で得る情報とが相互リンクを張ることで
それが味の視覚的な記憶、もしくは景の味覚的な記憶となる。


みなさん、割と満足なご様子でよかった。
おウチ帰ってお腹痛いとかなければいいなぁ〜





「world羊羹問答」はオイラが世界となって、
その上で羊羹達が幸せに暮らす様子を描いた演目となった。


公衆の面前に肌をさらけ出すなんて、しかもフンドシ


なんで抵抗がないんだろうか。


むしろ男子寮での伝統行事が懐かしい



「world」と書かれたフンドシは最後まで取れる事なく羊羹は架橋を迎え
おいらのの世界の上で人口が(羊羹口)が増えすぎて飽和状態に
幸せな羊羹達の生活の終焉。

そして、その小さな世界を離れ
羊羹とお客さんはオイラが表現した赤い世界へ、そして現実の世界へと誘われてゆく

羊羹にとってのリアルとは!?
温める事によって羊羹はどうなってしまうのか!?


っと最高のスペクタルロマンな羊羹問答でした。


演目序盤にオイラのお腹の上で羊羹を切っていて、
しかも固くなっててなかなか切れず。
力が入って、お客さん冷や汗。


今回は舞台上で
公開殺人されるところでした。

ひやぁぁぁ〜

しかし、観客の不安をよそになんかおいらは落ち着いておりました。
なんかプリって刺されるのも悪くないなんて思えた。
赤いスライムや、空間と飛び出た内臓。。。悪くない

そんな不思議な時間でした。


ひやぁぁぁ〜でも今思うと恐ろしい



今回の展示はアートフェチの多大な協力で無事終える事が出来ました。
アートフェチレジデンスvol.1っと題して、一ヶ月の滞在制作は
大変有意義な時間でした。実験的な試みが多い今回の展示内容も
レジデンスだからこそ生まれることができたと考えます。
名古屋のアート、ジッパーズ、大須観音たまらんかったです!!
特に今回誘ってくれた伊藤君、横浜でのAICの縁がこのような形で
繋がる事ができて、本当に嬉しい!
ありがとうございました!!


また羊羹の二人にも、今回は約一ヶ月間たくさんの時間をオイラの作品解読や準備に
時間を費やしてくれていたようで、おかげさまですばらしいパフォーマンスになりました。
夜な夜なiChatでいろいろ問答していたのが、ああやって表現されるとは!!
オイラ自身あれを観客として見たかったなぁ〜貴重な体験をありがとう!



最後に今回初めて出逢った名古屋のお客様
遠方、静岡や近郊からお越しになったおいらの友人方
お越し下さりありがとうございました!!
このような展示は今後の活動でもたぶんなかなかやらないであろう
かなりレアな内容の仕事でした。
様々なご意見ありがとうございました。


また皆さんにお会いできる日を心待ちにしてます!

2008年2月17日日曜日

world -dive to the sunset- 04


ついに明日で名古屋での個展が終了する。

そして、明日の「EX closing party」では
「奥中章人作品立食会」と「world羊羹問答」が行われる。

立食会用の作品類似料理は先ほど全て完成した!
お味もすばらしい出来だ。
明日、視覚と触覚と、そして味覚へのささやかな反逆を決行します。


そして羊羹問答を行う異端人形遣:高杉悦生と深澤孝史が昨夜到着!

綿密な打ち合わせ、試行錯誤は休まる事なく今、この時刻を持っても続いている。
いったいどこまで本気なのか
小生の浅知恵では及ばぬ世界へ誘ってくれそうだ。

しかし相方高杉は先ほどから急性の発熱、風邪でダウン

ん〜いったい明日どうなるやら!乞うご期待!



ささっ、インフォメーションはこんくらいにして、今日はオープン時からわりといいペースでお客さんがみえた。ここ2週間は雪の日もあって来客が少なかったのでとても嬉しい。

遠方から来てくれた大学の後輩達に良いものが見せられただろうか。
今日はふと、彼らを見て自身のその頃を懐かしんだ。



今日は言葉が降りた日だった。

私は、今回の制作に最初の閃きとその印象によって生まれた光景を再現しようとしていた。
そして、それは最初に設計図とよばれたものでも、ビジュアルに記せるものでもない
漠然とした「印象」そのものへの探求であった。

そして、「印象」とは個人の経験と記憶によって決定されるものだ。
彼の人生を彼のものに足らしめる選択と決定の連続は、彼の優先によって作られてきた。
そして、その彼に取っての「優先」は物事に対しての「印象」が受け入れられるものか否かで
決められる。
もちろん無意識下において。

「印象」は漠然と無意識の世界から選択され、一枚のビジョンとして認知記憶上に刻まれる。


そして、その「印象」の光景を導く手段とは自身の対話に相違ない。
一つ一つのパーツを、その「印象」が何から来るのか記憶の中から引き出し、確かめる作業。


その点において、全くの検討違いな行為ではなかったのだと思い。
私はまた、言葉を降りてくる瞬間を待つ。

2008年2月11日月曜日

world -dive to the sunset- 03


今日は一才と半年のちんまい子が作品の中に入った。

入る前にお父さんが

「一年と半年前はこんなとこにいたねぇ」っとその子に不意に話しかける、




他の誰よりも、その子に作品を見てもらう事に心が弾んだ!




その子は怯えもなく、お父さんとお母さんと橙色に空気さえ染まった作品の中に入っていき
ぶよぶよのシリコンをさわり、おぼつかない足取りでその上を歩む

スライムの海を触り、微笑み

狭いところ部分で見えにくい網で遊び  まくり



笑ってた。


さらに上の作品資料室の階で、流れていた橙色の水(雨)の映像に見入り

「ポチャン」
っと水音と会話する彼。



ようよく理解した事は、自分が誕生した場所から随分と離れたところに着たことで
しかしまたそれを思い慕っているこの心の事であった。

2008年2月3日日曜日

world -dive to the sunset- 02


一昨日、昨日、今日はオープニングの大盛況の裏返しか、ぼちぼちの入場者であった。



金曜日は夜の特別開廊が行われ、土日に来られない方々のために
開かれていたが訪れた方はお一人だけ。
残念ではあったが、ほとんどの時間をフェチの方々と作品の講評をして有意義な時間を過ごす。

講評如何では全くない話だが
言葉が私に届くのは、私の傲慢が貫けなかった証明となる。
そしてさらに、この時すでに私はその事を知ってしまっていた。
これは痛いことに気づいた。それは作品が言葉に落ちてこない理由でもあるだろう。
作品と概念を提示するに必要な事を考えさせる良い講評会であったが、解決すべき問題は表象にはすでにない事が明らかになっていた。


土曜は御年配の方々のラッシュとなり、様々な角度からのご意見をいただく。またいろんな経験談、体験談を知ってらっしゃるからおもしろい。そんな御年配デー。


今日は静岡や愛知からおいらの友人知人の方々が、雨の中来てくださる。
つまり御知合いデー。本当に知り合いばかり。足下の悪い中遠方より。
とても嬉しい。



写真はそんな友人達が作品内でくつろいでいる様子。この作品内でこんだけくつろげるとはすごいと
作者は思う。わっはっはっは



これは誕生の話。

最初に画廊の三階を訪れた時に見た光景。夕日が朱く染め上げた私と世界を見て、
この場所から臨むにはそれがふさわしいと考える。
視界に広がった力場のイメージを再現ることを目的として制作を始めた。

それはそのままの光景でなければならず、作り込むことと、我が入る事を拒絶する。

しかしそれは不可能な事でもあるのは明白で、現場性と共時性のみに開かれるものだけは例外とした。

そして色には誕生の記憶が添加され、概念には体液と塩が添加された。
さらに体液には水と海の揺らぎが添加され、ここには夕日と生命が重なり合う場が設けられた。